落語を食べる会 最終回

8月29日（土）に「江戸堀やまぐち」において
『松喬師匠を偲んで落語を食べる会最終回』が
開催され、ご縁があり出席させて頂きました
簡単ですが、当日の料理を紹介させて頂きます

「落語を食べる会」は、落語の一席を聞いた後に
落語の演目に因んだ料理を食べる会でした

何回開催されたかは、覚えていませんが
幾度かは出席させて頂いた事があります

このたび、六代目笑福亭松喬師匠の三回忌を
区切りに「ファイナル落語を食べる会」として
料亭やまぐちの亭主である山口一儀さんが企画されました

この日は、お弟子さんの一席を楽しませて頂き
その後に一席での噺に関係する料理を頂きました

この日の噺は
笑福亭右喬「師匠、すんません」で始まり
師匠のエピソード噺で
「島鯵」「鱧」「鮎」「鯨ベーコン」「蕎麦」「牛スジカレー」
「わらび餅」の献立に繋がるはずが、熱が入り過ぎて
「牛スジカレー」の噺が飛んでいました。

続いて
笑福亭喬楽「寄合酒」の噺で
「鯛」「鰹節」「葱（ぬたあえ）」「数の子」の献立
ところが、これもまた噺の流れで「棒鱈」が飛ぶという
アクシデント発生でした

実は、この「棒鱈」は正月の食材になります
山口さんも中央市場で探したのですが
さすがに夏場に棒鱈を置いているお店がなくて
この献立だけが揃いませんでした
なので、気を効かせて噺から抜いてくれたのかなと
思ったそうですが、どうも違ったような

最後に
笑福亭遊喬「住吉駕籠」の噺で
「海老の鬼殻焼」「イカの鹿の子焼」「卵の巻焼」の
献立となりました

※それぞれ写真はありますが、プロの噺家さんですので
　 肖像権云々を考慮して省かせて頂きました

さて「棒鱈」以外にも問題が発生です
それは「牛スジカレー」の調理です
料亭やまぐちは、中央市場に一番近い料亭です
そのような厨房で「カレー」を調理すると、香りなどが
移ってしまうので、板場からは大反対されたそうです

ということで、今回の「牛スジカレー」は山口さんの
自宅にて、3日間かけて調理されたそうです

さて、前置きが長くなりましたが、今日の料理です

まずは、師匠を偲び『献杯酒』を頂きます
「菊酒」です

『前菜』になります
上から時計回りに「赤貝ぬた和え」「鱧子玉〆」
「数の子　花かつお」「新丸十（薩摩芋）」「焼鮎鮓」です
（薩摩芋は、料亭の場所が薩摩藩屋敷跡にも由来します）

『吸物』は「鱧くずうち」に「松茸」をあしらい
鰹昆布仕立で頂きます（今秋初の松茸です）

『造里』
上から時計回りで「島鯵」「鯛洗い」「戻りかつを」
右上のあしらいは「蓮芋」です

『煮物』
左から「長芋」「隠元豆」隠れてますが「子持ち鮎」
「冬瓜」です

『箸休め』
「臼引き妻有そば」「とびあら」「山葵」

松喬師匠は蕎麦も自らうたれましたので
本日も、蕎麦をうってもらえる人を探したそうですが
人数が人数だけに難しかったようです

『焼物』
「海老の鬼殻焼き」「イカの鹿の子焼」「卵の巻焼」を
噺の通りに竹皮で包んでいます

竹皮を広げるとこんな感じです

『酢の物』
「鯨ベーコン」
紅はいわし鯨、白はミンク鯨だそうです

『ご飯物』
亭主謹製「すじカレー」
自家製らっきょ、福神漬

ピンが甘いのでアップも

『冷菓』
わらび餅

料亭やまぐちで、お料理を頂く機会も減りました

そもそもは、亭主の山口さんのいとこである
淀屋橋の平野町にある居酒屋「江戸幸」さんの大将から
繋がって、落語会のお手伝いとかをさせて頂いたのが縁です
（私がホールの音響卓や照明卓などの操作が出来たので）

「江戸幸」で飲んでいると、松喬師匠がいらっしゃって
時間を忘れて、日付が変わるまで楽しいお話しを
聞かせて頂いたり、落語会の打上げにも参加を
させて頂いたりと、その思い出は尽きません

そんな思い出を偲びながら、美味しい料理とお酒を
楽しませて頂きました
ありがとうございました

※少し間が空いたので記憶違いがあるかも、お許し下さい